季節に合わせた花や緑の楽しみ方を紹介する、日比谷花壇の連載コラム「季節を彩る花物語」。
お家の中で花や緑を気軽に楽しむヒントを紹介したり、時には公園や路地裏に咲く花々を紹介してみたり、花や緑にまつわる歴史的な出来事から、海外での花の楽しみ方・贈り方まで、季節を感じ楽しめる花と緑の情報満載でお届けしていきます。
*このコラムは、中日新聞・東京新聞の隔週月曜夕刊で2009年1月から連載しています。
第87回 クリスマスの飾りつけ 〜手作りで準備も楽しく〜
ポマンダーや、ファブリックで作ったオーナメントを飾ってクリスマスツリーに。
お店には大きなクリスマスツリーが飾られ、通りはイルミネーションがきらめき、街全体がきらきとデコレーションされているようで、1年で一番華やかな季節です。わいわいとパーティで盛り上がるのもいいですが、クリスマスの楽しみはなんと言っても、クリスマスを指折り数えて待ちながら準備をしている時間です。この1年を振り返り、家族みんなが健やかに過ごせたことに感謝しながらリースを作ったり、ツリーの飾りつけをしている時、師走の慌しさをふっと忘れて穏やかでゆったりとした時が流れます。
今年はどんな飾りつけにしようか、と考えている方も多いのではないでしょうか。毎年買ってどんどん集まってしまったツリーのオーナメントなどデコレーショングッズを全部飾りつけしてしまうと、ガチャガチャして素敵に見えなくなってしまいます。今回は、簡単なクリスマスデコレーションのポイントをお話します。
まずは、今年のクリスマスのテーマを決めてみましょう。トラディショナル、ホワイトクリスマス、北欧スタイルなどテーマを決めて、それに合うカラーリングを決めます。オーナメント選びもテーマに合わせて素材や形を決めると選びやすくなります。
子供といっしょにオーナメントを手作りしても楽しいですね。ハンドメイドのオーナメントをいくつかご紹介します。伝統的なオーナメントとして有名なお菓子のジンジャークッキーは、人型だけでなく動物や星型などに型抜きしてカラフルにアイシングし、飾った後は食べてもおいしい、子供たちが喜ぶオーナメントに。オレンジやレモンにスパイスのクローブを挿してシナモンなどのパウダーをまぶしてドライにしたポマンダーは、スパイシーで甘い香り漂う香りのオーナメントに。クラッシックスタイルのコーディネイトにお勧めです。お気に入りのファブリックを動物や星型にカットして縫い合わせリボンを飾ればオリジナルのオーナメントの出来上がりです。ハンドメイドのオーナメントはプレゼントしても喜ばれます。家族でクリスマスを迎える準備の時間を楽しんでください。
日比谷花壇 シニアデザイナー 西澤 真実子
コラムニスト紹介
ギフト商品デザインのコアを担うトップデザイナーのひとり。シンプルかつ花材の繊細な色合いにこだわったデザインを得意とする。また最近では、書籍やCDジャケット撮影の作品を手掛けるなど、活動の幅を広げている。