季節に合わせた花や緑の楽しみ方を紹介する、日比谷花壇の連載コラム「季節を彩る花物語」。
お家の中で花や緑を気軽に楽しむヒントを紹介したり、時には公園や路地裏に咲く花々を紹介してみたり、花や緑にまつわる歴史的な出来事から、海外での花の楽しみ方・贈り方まで、季節を感じ楽しめる花と緑の情報満載でお届けしていきます。
*このコラムは、中日新聞・東京新聞の隔週月曜夕刊で2009年1月から連載しています。
第84回 ハロウィーン 〜カボチャを楽しくアレンジ〜
アンスリウムの葉で作った帽子をかぶせた「ジャック・オー・ランタン」
10月31日はハロウィーンです。家庭でもカボチャを使ったハロウィーンのデコレーションをしたり、家族や友達と仮装パーティを企画したりしている方も多いのではないでしょうか。今日は、ハロウィーンには欠かせない「ジャック・オー・ランタン」の作り方とカボチャを使った簡単アレンジメント、ハロウィンを盛り上げるレシピを紹介します。
「ジャック・オー・ランタン」に使うカボチャは、日本でよく食べられている栗カボチャではなく、ペポ種のオレンジ色のカボチャです。手のひらに乗る小さなサイズから何十キロにもなる大型のものまで大小様々、飾る場所に合わせてお好みのサイズのカボチャを用意しましょう。その他に用意するものは、カッター、油性フェルトペン、スプーン、キャンドルです。
はじめに、フェルトペンでカボチャに顔を描きます。カットが難しいのでなるべくシンプルな顔に。次に、顔の裏側にキャンドルを入れる穴を描き、いよいよ、カッターでカットしていきます。最初は裏側から、フェルトペンのラインの外側を慎重にカットしていきましょう。うまく皮がはずれたら、スプーンで中身をきれいにくり貫きます。同じように、表の顔のパーツも慎重にカットし目と口を作ります。生のカボチャはカビが生えやすいので、風通しの良い場所に飾ります。夜にキャンドルを灯せば、可愛くてちょっと怖い、「ジャック・オー・ランタン」の完成です。
フラワーアレンジメントにカボチャを使う場合は、かぼちゃの裏にわりばしなどを挿して、茎を作り、花といっしょにアレンジメントの中に入れたり、中の実をくり貫いて器として使ったりします。秋から冬に旬を迎えるカボチャは、赤やオレンジ、ブラウンなどの深みのあるオータムカラーの花との相性がよく、ダリアやマム、ケイトウなどの花とアレンジするのがお勧めです。おもしろい形や色のおもちゃカボチャは、目や口を描いて並べるだけで簡単なハロウィーンディスプレイの出来上がりです。
子供たちといっしょにカボチャを飾って、楽しいハロウィーンパーティーになりそうですね。
日比谷花壇 シニアデザイナー 西澤 真実子
コラムニスト紹介
ギフト商品デザインのコアを担うトップデザイナーのひとり。シンプルかつ花材の繊細な色合いにこだわったデザインを得意とする。また最近では、書籍やCDジャケット撮影の作品を手掛けるなど、活動の幅を広げている。