連載コラム「季節を彩る花物語」

季節に合わせた花や緑の楽しみ方を紹介する、日比谷花壇の連載コラム「季節を彩る花物語」。
お家の中で花や緑を気軽に楽しむヒントを紹介したり、時には公園や路地裏に咲く花々を紹介してみたり、花や緑にまつわる歴史的な出来事から、海外での花の楽しみ方・贈り方まで、季節を感じ楽しめる花と緑の情報満載でお届けしていきます。
*このコラムは、中日新聞・東京新聞の隔週月曜夕刊で2009年1月から連載しています。

バックナンバー

第72回 ガーベラ 〜色で贈る気持ちを表現〜

淡いピンクや黄色のガーベラを使ったアレンジメント

淡いピンクや黄色のガーベラを使ったアレンジメント

今まで寒さで眠っていた花芽がやっと芽吹き、町中が春爛漫で生命力にあふれる時期になってきました。この時期オススメしたい花が、フラワーショップでもファンの多い「ガーベラ」です。

花言葉は「希望・神秘」と言われていて、明るい陽射しを受け、まるで太陽のように花開き、明るいエネルギーに溢れている花です。

ガーベラの品種は2000種以上といわれていますが、毎年、新しい品種が作り出され、豊富なカラーバリエーションや様々な咲き方は見るものを驚かせ、飽きさせません。ガーベラは周年手に入るお花のイメージがありますが、4月が最も品種が多く出周わります。

また、4月は新しい環境で生活をスタートする時期です。進学、就職で生活環境が変わると気持ちも新たになりますが、潤いやリラックスできる空間を持つこともとても大切です。 落ち着ける空間作りに、お花の生命力溢れる色の効果を感じてみませんか。身近にいる人が今どんな気持ちで新しい生活を送っているのか、応援したくなる気持ちをガーベラの色に合わせてお花を贈ってみてはいかがでしょうか。

ガーベラの中で一番の人気カラーと言えば、「ピンク」。女性の象徴の色とされていて淡いピンクは心理的に興奮状態を落ち着かせ、緊張をほぐし、リラックスさせる効果があると言われています。優しさや愛情などもイメージさせます。

「レッド」は元気がない時や食欲が無い時に副交感神経を刺激するので、積極的に行動したい方におススメです。「オレンジ」は楽しさや元気を与え、人とのコミュニケーションを円滑にする効果があります。「イエロー」は明るく前向きにし、アイディアを創出し、自信を与える効果があります。「ホワイト」は希望や平和をイメージさせ、心身を浄化させ新鮮な気持ちにさせてくれます。

またガーベラのナチュラルな花姿はカジュアルなアレンジにも、エレガントなあしらいにも似合い、アレンジごとにさまざまな表情を見せてくれます。

ガーベラを生活の一部にぜひ取り入れて新生活をいきいきとした気持ちで送ってみてはいかがでしょうか。

日比谷花壇 マーチャンダイジングディレクター 小野瀬 景

 コラムニスト紹介

小野瀬 景
生花マーチャンダイジングディレクター
店頭販売での長年の経験を活かし、日比谷花壇の首都圏店舗の生花マーチャンダイジングディレクターとして、お客様が求める、またお客様に新たな発見や感動を提供する商品展開、お客様と生産者を結ぶフェア展開を手掛ける。